282 view | 2018/11/13 00:00

都会のマタギと田舎のマタギ その32 「デザインに感性はいらない」

都会のマタギと田舎のマタギ その32 「デザインに感性はいらない」


「デザインに感性はいらない」というテーマで開校したばかりの山形県高畠町の熱中小学校の教壇に立ち、その後高岡熱中寺子屋を起ち上げ、全国の熱中小学校のデザイン戦略を一手に手掛けていただいた、前田一樹先生が逝ってしまった。

デザイン界の大御所である先生には2011年、東日本大地震をきっかけに立ち上げた’オフィスコロボックル‘のロゴを無償で作って頂き、その作品は私がお話をした内容よりずっと先まで考えておられた。

「真ん中にある鍵穴は人です。人が中心。周りはらせん状に縁のある人達が共に昇ってゆく将来の方向があります」

竹村さんが考えた‘他力創発’のキャッチフレーズを表して、やがて熱中小学校のプロジェクトでも、全体デザイン設計をやって頂いた。「熱中小学校のロゴマークのパーツは小学校の教科を色と形で表しています。このパーツを組み合わせて将来いろいろな発展があります。」

デザインには概念が大切で、生活者の為に新しい価値を作り出すものだという講義は厳しいロジカルなデザインの世界を初めて知ることとなった。


3週間前ほど前に手術入院されて以来、先生からコンタクトがあった。

初対面のご子息にお会いしたのが11月9日の金曜日。別れ際に先生のご様子を伺うと、明日富山の病院に行かれるとのことだった。

そして悲報は2日後の早朝に高岡熱中寺子屋の開事務局長からもたらされた。


今日、先生に最後までお世話になった作品ともいうべき、シアトル熱中小学校のバナーがオフィスコロボックルに届いた。

先生のご指導の下、田中裕子さんが先月、熱中小学校デザイン室担当に着任されており、

今後とも心配はないようにされていた。

そのシアトル校と、国内12校のすべてバナーをオフィスの駐車場に飾り、中村放送室担当にお願いして青柳さんにビデオを撮って頂いた。今その足で高岡のお通夜に向かっている。

先生、お通夜の前ですが、ビールと日本酒を新幹線で飲んでしまいました。


先生が言った。

「堀田さん、いいんだ。あなたは経営者。デザイナーには向かない、感性の人なんだから」


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0堀田 一芙


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