92 view | 2018/08/23 00:00

都会のマタギと田舎のマタギ その20  熱中小学校初の卒業生に期待する事。



都会のマタギと田舎のマタギ その20 熱中小学校初の卒業生に期待する事。


2015年10月3日、85人の生徒さんが入学して始まった山形県高畠町の熱中小学校。

6か月を1期として6期、3年。ついに30人の第1期生が卒業された。

8月19日(日)来賓の皆さん、先生方、在校生の出席を頂いて厳粛なうちにも笑い声の絶えない卒業式が行なわれた。東京、北海道在住の卒業生がいたのも最初の学校ならではの風景だった。


卒業生の皆様が印象強く覚えていてくれたのは、入学式に先立って行った、自分で椅子を組み立てた作業だ。私の友人に金山杉の森林組合長さんがいて、数か月前に設計、材料の調達、事前加工、そして当日の組み立て指導までやってくれた。

杉の木の乾燥時間など難しい問題はあったが、なんとかギリギリ間に合った。

理科室のレーザ―加工機で作った杉材の名札を背に張ってあるので、22人の皆さんはご自分で3年前に作成した200年前の杉材料製の椅子に腰かけて、卒業式に臨んでもらった。


寒河江高畠町町長の来賓挨拶は、心と力のこもったもので、町としてこの事業が一定の成果を上げてきているという自信と今後のさらなる期待を感じさせるものだった。

一方、運営を担っているNPOはじまりの学校の佐藤理事長は、今後高畠町に恩返しするのは、人が移住する事や、起業を促進する事をもっとやって行かなければという話だったが、廃校2階のオフィスは満杯になり、東北一のジオラマ制作など3年の成果は徐々に上がっていると思う。なんといっても賑やかに使われている廃校校舎はピカピカに生きている。


私は3年前の入学式での自分の用務員挨拶を思い出していた。

「よく内容がわからないままでも最初に勇気をもって入学したみなさんは特別だ。1期生はどんな学校でも素晴らしい経験ができる。前例はないのだから、面白いことを自由にやっていこう」というようなことをしゃべったと思う。

椅子の制作も、思いついてやりきったが、1期分の授業料と同じくらいの費用がかかった。学校立上げの為にと運動会やお祭り復活など1期生はその面白さを自ら企画実践してきた果報者なのだ。


私が個人的に今後の3年間に期待したいのは、生徒さんが着手した葡萄畑の耕作破棄地の再生等農業分野の継続だ。

卒業生代表の答辞を担った大越賢治さんは、東京のITベンチャーの社長さんだが、高畠のコメ農家さんとIoTの実験をしていて、最終期には先生の役もやって頂いた。


また、‘共生’の西岡教諭の支援で行った、食用葡萄の水量のIoT実験などもある。

また、卒業式に臨席されていた高畠ワイナリーの村上社長は‘生活’の教諭でもあられる。熱中通販に、巨峰とラ・フランスの100ジュースを出展している「くだもの畠」さんは地元若者4人の農業法人だ。耕作破棄地再生の活動をしながら、農業無経験者を新しい就農者の研修生として受けいれる活動をしている。

彼等の「高畠町 三条自慢 ラ・フランスジュースは先日シアトル校開設の準備の渡米時、Japan Fairに持参して大きな反響を得たのも記憶に新しい。


さて、来年3月には高畠町では2期目の卒業生、8月には、會津熱中塾、高岡熱中寺子屋と、卒業生を輩出してゆく。高畠で生まれた30人の初めての卒業生に期待することは、今やっている仕事や生活の中で、面白いことを探して自ら行動する事。

そしてささやかな事でも時間がゆるす限り地元に貢献する活動を継続してもらいたい。

3年で90人以上の先生に出会った事、生徒さんの交流で生まれた絆。そして何よりも

「一期生は特別に面白い事を、ドキドキ ワクワク」 したのだから。

このユーザーのおすすめブログ

あれから7年。

あれから7年。

0堀田 一芙


  • コメント0件